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ご挨拶

 令和3年3月、34年間言語聴覚士として勤務した富山県リハビリテーション病院・こども支援センター(旧高志リハビリテーション病院)を定年退職いたしました。定年退職を機に新たな形で社会のお役に立ちたいという思いから特定非営利活動法人(以下NPO法人)を設立いたしました。

 NPO法人設立の趣旨は以下のとおりです。

 人々が社会の中で生活していく上で、コミュニケーションはあらゆる活動で必要です。人がコミュニケーションを行う際には、言語が重要な役割を果たします。その言語に障害のある方々は、普通の家庭生活はもちろん、仕事や趣味など生活のあらゆる場面で困難に直面します。

 特に脳卒中や頭部外傷などで失語症になった人は国内に30~50万人もいるといわれていますが、失語症は大脳の言語中枢が損傷を受けることにより言葉の働き全般が低下、話すだけでなく、人の話を聞いて理解したり、文字を読んだり書いたりすることも難しくなります。一方で、記憶力や判断力は保たれており、他人とのコミュニケーションが取れない本人の苦痛はとても大きいと言われています。その結果、発症後は外出や他者と交流する機会も減り、孤独感も増して閉じこもりになる方も多いと言われています。

 2013年、障害者総合支援法において、意思疎通支援者の養成・派遣が都道府県の必須事業と位置付けられました。ただ、聴覚障害には手話通訳や要約筆記、視覚障害には代読といった行政サービスがあるものの、失語症に対しては長く対象外でした。その後ようやく失語症の意思疎通を支援、社会参加を促すことを目的とした失語症者向け意思疎通支援者の養成・派遣を厚生労働省が制度化、2018年より全国でその養成が始まりましたが、富山県では殆ど進んでいないのが現状です。

 失語症の場合、長い期間リハビリが必要な方が多いこと、また外出の機会も少なく閉じこもり気味で他者や社会との交流が少なくなる方が多いことから、病院を退院した後もリハビリが継続できる場所、そして同じ障害を持った方々が集い、安心して元気に生きがいを持って生活できる場所や環境が必要であると思っています。特に失語症のリハビリができるデイ施設は全国でもごくわずかな状況です。                

以上の趣旨に鑑み、私達は意思疎通に障害のある方、そしてご家族、またそのような方を取り囲むすべての人々に対して意思疎通障害に関する知識や技術の普及、啓発、そして意思疎通障害者の社会参加を促進する事業を行い、意思疎通障害が、社会参加の障壁にならず、すべての人々が社会の一員として安心して生きがいを持って生活できる社会作りと意思疎通障害者の福祉の増進に寄与することを目指します。

具体的な事業

1.通所介護事業(意思疎通障害に対する機能訓練を実施)

2.意思疎通障害に対する知識を深め、理解を広めるなどの普及、啓発事業

3.意思疎通障害者、その家族などが集えるサロン開催など社会交流、社会参加支援事業

4.意思疎通障害に対する相談、助言、アドバイスなどの支援事業

5.失語症者向け意思疎通支援事業への支援協力事業

6.意思疎通障害者団体、支援者団体などへの支援協力事業

以上を大きな柱とした事業を展開していきたいと思います。

またその中でデイサービスを開設致しました。デイサービスでは、言語聴覚士としての経験を生かし、言語に障害のある方へのリハビリ提供、生活支援などを行っていきたいと思っています。 

 NPO法人 言語・生活サポート富山

理事長 西田勇人

 

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